「個人の利益」よりも「企業の存続」を重んじる、民族性の高い日本企業
日本は「個人の利益」よりも「企業の存続」を重んじる 欧米諸国の雇用形態と、日本の雇用形態では、理念というか目的というかそもそもの概念が異なる。先程も述べたように、日本の企業の寿命の長さは世界一である。しかもダントツ飛びぬけている。日本という国自体が約2700年という世界で最も長い歴史がある国であると言う事にも関係してくるが、話が長くなるのでここでは割愛する。要は、日本は物事の継続性を重視する文化や、年配者・長寿のモノ・歴史が長いモノに対して敬意を払い敬う民族性があるのである。何百年もの歴史がある建築物の維持に国の税金を何億円と費やす事に関して、その行為を批判する国民よりもむしろその行為を誇らしく感じる国民の方が圧倒的に多いのである。その建築物を取り壊して新たな施設を建てたり、新たな事業を始めた方が費用対効果が高い可能性が高いのにも関わらずである。つまり日本人はお金で買えない価値というものを非常に重宝する、大切にする国民なのである。 短期の金銭的な利益よりも、長期の文化的な感受性から得られる人間性の向上を重んじるとでもいうべきか。自分の利益や自分の幸福よりも、何十年後、何百年後の世代の利益や幸せを重視する国民性・民族性は日本人特有のものであろう。コレは言葉では上手く言い表すことの出来ない、日本人特有の価値観である。「後世に伝える」という言葉が日本ほど国民に浸透している国は世界にない。 ビジネスの世界においても当然このような考えであるから、日本の企業は世界でも圧倒的に寿命が長いのである。短期的な利益よりも長期的な利益を追求する・重視する企業文化が根付いているのである。コレは企業理念や企業戦略に記載してあるものなどではない。そんなことをしたら短期(短気も含む・・・)の投資家達や海外機関投資家達の理解は得られないからである。国民性・民族性というものは体の奥底に根付いているものである。心の奥底というかDNAに刻まれている不変のものである。従って、欧米諸国の経営者や政治家が自分の名声や自分の利益を重視した発言や判断を下すのに比べて、日本の経営者達はより長い期間での成果や利益を検討したうえで判断を下す事が多いのである。この行為が時に、 「日本の企業は行動が遅い」 「日本の企業は判断が遅い」 と言わ...