海外のビジネスの長期的な成功には、現地の人間との良好な人脈が必須である

 



海外のビジネスの長期的な成功には、現地の人間との良好な人脈が必須である。



海外でビジネスを円滑に回していく際には、現地で働く労働者や取引先との良好な人間関係やコミュニケーションが非常に大切になってくる。それも、現地の駐在員コミュニティーではなく、その国の人間との関係である。私の経験上、取引先との接待やちょっとしたやり取りでも、駐在員同士ではなく、現地の人間との関係性を大切にしている企業ほど、成果を出す確率が高まる。外国人である駐在員は数年で転勤してしまうのに比べ、現地の人間はより長い期間その企業に勤める可能性が高い。 


そして出世して数年後には幹部クラスになり、大きな決定権を持つ人材に成長する事も決して珍しくない。仮に転職しても、同じ業種か関係性の深い業種である可能性が高い為、将来的に再び何らかのきっかけで仕事上の関わりを持つ可能性も十分にある。それらの人材と良好な関係性を築く事が出来ていれば、その後の付き合いに有利に働くことは明白であろう。 


読者様の中にも、今これを読みながら笑みを浮かべて大きく頷いている方も多くいらしゃると思う。このような優秀な人材が築き上げた人間関係によって成果を生み出す事が出来たビジネス上の利益や恩恵は、卓上の数字や社内の様々なレポートに表される事はない。実際にそのような人間性を評価する事は困難であるし、そのようなシステムもほとんどないからである。 


しかし、日本の優れた企業はこの「人間関係」を評価する企業も海外企業と比べたら多いように感じる。これは企業の平均寿命が圧倒的に長い日本だからこそ成しえる技なのかもしれない。このように、「人間関係」を重視する文化が根付いているからこそ日本の企業の平均寿命は世界一長いのであろう。 



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