長期的な目線での人材育成が企業を強くする
長期的な目線での人材育成が企業を強くする 人間50歳にもなれば肉体的な能力は確かに低下する。しかしその人間性や経験はむしろ輝きを増すものである。実際に私が長年住んでいたシンガポールやタイでも、30歳から40歳のスピード感あふれる働き盛りの駐在員よりも、60歳過ぎのベテラン社員の方が人間性が優れている為、工場での技術教育や商談の場では重宝されていたし、周囲の敬意も集めている事が多かった。特に際どい商談の場では、お食事の際のちょっとした作法やお店での立ち振る舞い、場の空気感の作り方等が契約の行方を左右する事がある。 コレは、社員の人間性が商品の品質に比例する事が多いからであるが、よりレベルの高い交渉の場になればなるほどこの判断基準の傾向は高くなる。若手社員では難しいと言っているのではないが、歳を上手く重ねたベテラン社員の方がより人生経験が豊富であり会話の引き出しが多い為、交渉の場がよりスムーズに進む可能性が高いと言う事である。また、人間性が高いと場の空気の変化も敏感に察知しやすく、得てして予想外の事が起こりがちなタフな交渉の場を上手く乗り切れる可能性も高くなるのである。